動画で楽しむ雀會

動画で楽しむ雀會

創作神楽

平成30(2018)年 酉の市 「厄難消除」

平成30(2018)年 祭り囃子の集い 「月がきれい…だったら」

去年の春、川越を舞台にした、テレビアニメーション「月がきれい」が放映され、劇中で川越まつりが取り上げられた事もあり、ご存知の方も多いことと存じます。
我々、雀會はご縁がありまして、主人公が所属する囃子連として取材協力をいたしました。
元会長などは、その個性の強さから、キャラクターとして登場させていただきまして、大変話題となりました。

今回の出し物は、その「月がきれい」を神楽仕立てにいたしました。

簡単に、お話の内容を紹介させていただきます。

まず最初に、小太郎と茜というカップルが登場します。二人は付き合っているのですが、友達には内緒にしておりました。
次に、比良という男の子と、千夏という女の子が登場します。
比良は、茜の事が、千夏は小太郎の事が好きという、ちょっと複雑な関係となっております。

ある日、四人は熊野神社に参拝に行きました。
最初のお祈りには狐が現れて願いを叶えてくれました。
次のお祈りには獅子が現れますが、茜は獅子に驚いて逃げてしまいます。
夢中で逃げたので、茜と比良は仲間とはぐれ、二人きりに…。
そこへ、小太郎が現れて、青春のバトルへと発展します。
さて、結末はいかに。

「月がきれい」第7話のエピソードを雀の面々でやったらこうなりました。

それではご覧ください。
雀會 創作神楽、題しまして
「月がきれい…だったら」

平成29(2017)年 祭り囃子の集い 「雀の里の狐と狸」※ダイジェスト

昔々、雀の里にいたずら好きな狐と狸がおりました。
ある日、二匹は神社の御神酒を見つけ飲んでしまいます。
気持ちよくなって舞を舞う二匹。
それをもどきが弓矢で狙います。
さてさて、二匹は狩られてしまうのでしょうか…?

狐と狸の化かし合いならぬ、人と狐狸の馬鹿し合となっております。
題しまして「雀の里の狐と狸」
舞に合わせたお囃子もあわせてお楽しみください。

平成28(2016)年 酉の市 「熊野参拝と縁結の矢」

ここ、雀の里には伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・事解之男尊(ことさかのおのみこと)・速玉之男尊(はやたまのおのみこと)の御三神を祭る熊野神社がございます。
里の人々は、氏神様として崇め、様々な思いで神社にお参りに訪れます。

今日はモドキとオカメが「五穀豊穣」「厄難消除」「良縁祈願」の三つのお願いに参ります。
五穀豊穣には天狐が、厄難消除には獅子が現れて願いを叶えます。
そして良縁祈願には、宮司が弓と矢を使いキューピットとなります。

我が連雀町に、実際にある熊野神社の日常を神楽という形で表現してみました。
実際の宮司は舞いませんが、最後は雀會らしく宮司の扇の舞でお開きとさせていただきます。

雀會創作神楽、題しまして「熊野参拝」。

舞に合わせたお囃子も是非お楽しみください

平成28(2016)年 酉の市 「山海游猟」

昔々、雀の里に海彦と山彦という兄弟がおりました。
ある日、二人は母親に、海彦は海へ行って魚を釣るように、山彦は山へ行って狩りをするようにと、それぞれ釣竿と弓矢を頂きます。

母親が帰ったあと海彦は、自分は弓矢で狩りがしたいと言い、山彦も釣りがしたいと言って二人は道具を交換する事にします。

こうして海彦は山へ、山彦は海へ獲物を捕りに行くのですが、、、
この後は見てのお楽しみ。

古事記の海幸彦と山幸彦の話を雀流にアレンジして、もどきでコミカルに演じます。

題しまして「雀の里の山海游猟(さんかいゆうりょう)」。

舞に合わせたお囃子もあわせてお楽しみください。

平成28(2016)年 酉の市 「白ぎつね」※子雀

平成28(2016)年 祭り囃子の集い 「雀の里の山海遊猟」

昔々、雀の里に海彦と山彦という兄弟がおりました。
ある日、二人は母親に、海彦は海へ行って魚を釣るように、山彦は山へ行って狩りをするようにと、それぞれ釣竿と弓矢を頂きます。

母親が帰ったあと海彦は、自分は弓矢で狩りがしたいと言い、山彦も釣りがしたいと言って二人は道具を交換する事にします。

こうして海彦は山へ、山彦は海へ獲物を捕りに行くのですが、、、
この後は見てのお楽しみ。

古事記の海幸彦と山幸彦の話を雀流にアレンジして、もどきでコミカルに演じます。
舞うは我らが雀會の会長と副会長のコンビです。

題しまして「雀の里の山海游猟(さんかいゆうりょう)」。

舞に合わせたお囃子もあわせてお楽しみください。

平成27(2015)年 祭り囃子の集い 「熊野参拝」

ここ、雀の里には伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・事解之男尊(ことさかのおのみこと)・速玉之男尊(はやたまのおのみこと)の御三神を祭る熊野神社がございます。
里の人々は、氏神様として崇め、様々な思いで神社にお参りに訪れます。

今日はモドキとオカメが「五穀豊穣」「厄難消除」「良縁祈願」の三つのお願いに参ります。
五穀豊穣には天狐が、厄難消除には獅子が現れて願いを叶えます。
そして良縁祈願には、宮司が縁結びの儀を執り行って下さいます。

我が連雀町に、実際にある熊野神社の日常を神楽という形で表現してみました。
実際の宮司は舞いませんが、最後は雀會らしく宮司の扇の舞でお開きとさせていただきます。

雀會創作神楽、題しまして「熊野参拝」。

舞に合わせたお囃子も是非お楽しみください。

平成26(2014)年 酉の市 「狸地蔵」

昔々、雀の里にいたずらな狸がおりました。
今日はお地蔵さまになりすまして、カモを待っているようです。

そこへカエルと小だるま、ふたりのモドキが現れて、凧揚げや釣りをして遊びます。
釣りをしても全く釣れず、お腹がすいたのでお地蔵さまにお願いすることにします。

ケチなカエルは小銭をあげて拝みます。すると「カーン」と鐘の音が鳴って時が止まります。狸は小銭を見て「こんな少額じゃダメだな」と獅子に化けて悪戯をします。

獅子に追われて散々な目にあったふたりでしたが、今度は小だるまがお札のお金をあげて拝みます。また「カーン」と鐘が鳴り時が止まります。狸は大きなお札を見て大喜び。稲荷大神の使いである天狐を呼び寄せます。

天狐に稲作を教えてもらい、もどき達は喜びの舞を舞って帰ってゆきます。

舞に合わせて音(曲)を変えたり、音を切っ掛けに舞が動くなど場面ごとに工夫しています。

平成25(2013)年 酉の市 「雀の里の鎌倉遊戯」

「雀の里の鎌倉遊戯」は雀會オリジナルの創作神楽です。

お囃子の音は、地元川越の本郷囃子を使っております。

物語

雀の里では、祭りに向けてお囃子の稽古に余念がありません。毎週、熱心にお囃子の稽に励みます。
お稽古の後の一杯も、囃子連の楽しみの一つです。
今日も、もどき達はお稽古を終えて酒を飲みに行くのでした。
そこに、いたずらギツネが現れて、人を馬鹿そうと企てます。
狐は、おかめに化けて、もどき達を誘います。
もどきは、女につられて一夜の宴に酔いしれますが・・・。

※当時のYuotubeの制限により分割となっております。続きは下記から!
その2 | その3

平成25(2013)年 祭り囃子の集い 「雀の里の鎌倉遊戯」

「雀の里の鎌倉遊戯」は雀會オリジナルの創作神楽です。

お囃子の音は、地元川越の本郷囃子を使っております。
狐の登場に屋台の中から『矢車段七』という曲を使いましたが、今回のは雀會発足当初の復刻版段七です。

舞は、もどき・狐・おかめがそれぞれ二人舞をするという豪華な構成となっております。

もどき達の実体験があればこその演技が最高です。

舞に合わせて音(曲)を変えたり、音を切っ掛けに舞が動くなど場面ごとに工夫しています。

物語

雀の里では、祭りに向けてお囃子の稽古に余念がありません。毎週、熱心にお囃子の稽に励みます。
お稽古の後の一杯も、囃子連の楽しみの一つです。
今日も、もどき達はお稽古を終えて酒を飲みに行くのでした。
そこに、いたずらギツネが現れて、人を馬鹿そうと企てます。
狐は、おかめに化けて、もどき達を誘います。
もどきは、女につられて一夜の宴に酔いしれますが・・・。

平成24(2012)年 酉の市 「雀の里のもののけ姫」

「雀の里のもののけ姫」は雀會オリジナルの創作神楽です。24年市民文化祭で披露したものに新たに「狸」を加え6人舞の豪華(?)版です。
お囃子の音は、地元川越の本郷囃子と獅子舞で使われる江戸囃子を使っており、今回はそれに加えテーマ曲である「もののけ姫」と情景描写に「さくらさくら」を入れまいした。
舞手は、小面・もどき・狸・狐・犬・獅子の6人構成。
舞は、もどきの手踊り、二人天狐の舞、獅子舞を使っております。
神楽の所作としては「悪鬼退治」の弓の手などを駆使して物語を盛り上げています。
舞に合わせて音(曲)を変えたり、音を切っ掛けに舞が動くなど場面ごとに工夫しています。

昔々、雀の里の裏山には森の精がすんでいると伝えられていました。

ある日、もどきが山に咲く桜を見て花見を始めます。桜があまりに綺麗なので枝を切って持ち帰ろうとします。
すると森の精である獅子が怒って暴れだします。困ったもどきは里の神社に行き神様にお願いします。

すると、従者の狐と犬に導かれ、もののけ姫が現れます。姫はもどきの願いを聞き、獅子を鎮めに行くのでした。

平成24(2012)年 祭り囃子の集い 「雀の里のもののけ姫」

平成23(2011)年 酉の市 「雀の里の三銃士」※子雀

昔々のある時代。

雀の里の王は暗殺され残された幼い姫が王に代わって里を治めていました。

この日、里では姫王主催の舞踏会が開かれる事になっており、姫はその準備に余念がありません。
着飾っておめかしをすると、代々受け継がれている冠を里の相談役である岡崎に持ってこさせるのでした。

そこへ悪い狐が現れて冠を奪われてしまいます。

岡崎はすぐに里の親衛隊である三銃士を呼び寄せ狐退治に向かわせるのでした。

後半はこちら

平成23(2011)年 酉の市 「狐と獅子」

ある日、雀の里の村人夫婦が畑を耕しお弁当を食べているといたずら狐が現れてお弁当をつまみ食いしたあげく奪ってしまいます。
村人は返してくれと言いますが、狐に脅かされて逃げてしまいます。

狐は奪ったお弁当とお酒を飲むと良い気分になって舞を舞います。
すると舞終わった狐は酔って寝てしまいます。

しばらくして夫婦がお弁当を取り戻しにやって来ますが怖くて手が出せません。
ふたりは考えた末、里に住む獅子に追い払ってもらう事を思いつき、エサを使って獅子をおびき寄せると狐を追い払ってくれと頼みます。
獅子はそれを承知してエサをもらうと狐のもとに向かいます。

獅子と狐の大立ち回りの末、夫婦はやっとお弁当を取り戻します。

後半はこちら

平成23(2011)年 祭り囃子の集い 「狐と獅子~雀の里の悪戯狐2~」

ある日、雀の里の村人夫婦が畑を耕しお弁当を食べているといたずら狐が現れてお弁当をつまみ食いしたあげく奪ってしまいます。
村人は返してくれと言いますが、狐に脅かされて逃げてしまいます。

狐は奪ったお弁当とお酒を飲むと良い気分になって舞を舞います。
すると舞終わった狐は酔って寝てしまいます。

しばらくして夫婦がお弁当を取り戻しにやって来ますが怖くて手が出せません。
ふたりは考えた末、里に住む獅子に追い払ってもらう事を思いつき、エサを使って獅子をおびき寄せると狐を追い払ってくれと頼みます。
獅子はそれを承知してエサをもらうと狐のもとに向かいます。

獅子と狐の大立ち回りの末、夫婦はやっとお弁当を取り戻します。

その2 | その3

平成22(2010)年 酉の市 「雀の国のアリス」※子雀

昔々、雀の国にアリスという夢見がちな女の子が住んでいました。

ある日、アリスは本を読みながら寝てしまいます。
そこへ白いキツネが出てきてアリスにいたずらをして起こします。
すると突然キツネの時計が鳴り出してキツネは慌ててどこかへ行ってしまいます。
好奇心の強いアリスはキツネを追って不思議の国に迷い込んでいきます。

不思議の国で個性的な面々に出会いながら進んでいくと、ついにはこの国を支配する赤の女王の城にたどり着きます。

その2 | その3

平成22(2010)年 酉の市 「夢断の鉾」

子雀の演目のアリスが夢の世界を訪れてから十数年後の話です。

不思議の国は赤の女王に支配され人々は女王の悪政に苦しんでおりました。
しかし、この国の人々は、いつの日か再びアリスが訪れ、伝説の鉾で大蛇を倒し、女王の支配から救ってくれると信じておりました。

ある日、岡崎がお茶を飲んでいると一人の女の人がやって来ました。
岡崎は声をかけお茶に誘います。

しばらくしてこの人がアリスだと気付いた岡崎は女王征伐に行こうと言います。しかしアリスは自分には関係ないと断ります。岡崎は必死に説得をします。
と、そこに赤の女王の番犬である獅子が訪れアリスたちを襲います。

岡崎が獅子の目玉を取りどうにか難を逃れますが、命を狙われたからにはもう戦うしかありません。二人は女王征伐に出かけて行くのでした。

その2 | その3

平成21(2009)年 酉の市 「小獅子物語」※子雀

二人のオカメが舞のお稽古。
頭をゴッツンコ。痛った・・!

気を取り直して、手追い獅子のお稽古をすることに。
【手追い獅子】とは手に乗る程の小さい獅子です。

一人が「私がやって見せるからあなたはそこで見てなさい」 と言って舞を舞います。

そこへモドキがやってきました。
「おいらにもやらせてよ」

「じゃあ、ここで舞を舞ったら貸してあげるわ」
モドキは舞を舞って見せます。

「じゃあ、貸して上げる」オカメは手追い獅子を貸します。

モドキは小さな獅子に手に付けるとしばらく遊びますが、嬉しくなりそのまま獅子を持って帰ってしまいます。

慌ててオカメ達はモドキを追って行きますが、その時もう一つの手追い獅子を忘れていってしまいます。

そこに、今度は本物の獅子が現れます。

獅子は小さな手追い獅子に気づくとじゃれて遊びだします。
しばらく遊ぶと疲れてその場で眠ってしまいます。

オカメ達が忘れた手追い獅子を取りに戻ると本物の獅子がいるのにビックリ。
怖くて手追い獅子を取り戻す事ができません。
そこで、先ほどのモドキを呼び寄せとってもらう事にします。

呼ばれたモドキも怖くて手が出せず、考えたあげく狐を呼び寄せる事にします。
「どうしたんだい?」狐が聞くと
「おい、あの獅子をやっつけてくれよ」とモドキ。
「やだよ、お前がいけよ」「お前がいけ」「お前が・・」
ごつんっ!! お互い頭をぶつけて、「あいたたた・・」
「よし、二人で一緒にやろう」

獅子を起こすと三人で大立ち回りに。
が、やはり獅子には敵いません。追いかけられて逃げて行きます。
それを追う獅子。

獅子がいなくなったのでオカメ達が戻ってきてやっと手追い獅子を取り戻します。ホッとするオカメ。
そこへまたあの三人がドタバタと戻ってきます。
「ひゃ~!助けて」モドキと狐はオカメの後ろに隠れます。
オカメ達が手追い獅子を獅子の目の前にかざすと、獅子は可愛い獅子に立ち止まり、大人しくなります。
それを見るとモドキと狐はホッとして帰って行きました。

オカメ達は二人で手追い獅子の舞を舞うと、本物の獅子を連れて一緒に帰って行きました。

めでたし、めでたし。

後半

平成21(2009)年 酉の市 「金の扇、銀の扇2」

雀の里ではお囃子が盛んに行われています。
今日もカエル(もどき1)が舞いのお稽古をしていました。
調子よく踊っていましたが、舞いの途中で扇を落としてしまいました。
すると、いたずら狐が現れて扇を持っていってしまいます。
カエルが困っていると、女神様が現れました。
女神は金の扇を取り出して見せると言いました。
「お前の探しているのは、この金の扇か?」
「いいえ、違います」 カエルは正直に答えました。
今度は銀の扇を見せると聞きました。
「では、この銀の扇か?」
「いいえ、それも違います」
「ではこの扇か?」カエルが落とした扇を見せました。
「それです!それこそ私の扇です」
女神はカエルに扇を返すと言いました。
「お前は正直ですね。褒美に金の扇と銀の扇をあげましょう」
女神は金の扇と銀の扇を渡すと帰っていきました。
カエルが女神からもらった扇でひと踊り。
するとそこにコダルマ(もどき2)がやってきました。
コダルマはカエルの持っている扇を見ると尋ねました。
「おいおい、その扇どうしたんだい?」
カエルはことの成り行きを話しました。
話を聞いたコダルマは早速自分も舞を舞って、扇をわざと落とします。
すると、また狐が出てきて扇を持っていきました。
「しめしめ、カエルの言った通りだ」
続いて女神が現れます。
女神はコダルマを見ると金の扇を取り出し聞きました。
「この扇はお前のものか?」
「はい!そうです!」
女神は扇を畳むとコダルマの頭をペシッ!扇をしまってしまいます。
今度は銀の扇を取り出します。
「この扇はお前のものか?」
「はいはい!」またしても嘘をつきます。
女神は扇を畳むともう一度頭を叩いて扇をしまいます。
今度はコダルマの落とした扇を出して聞きました。
「この扇はお前のものか?」
「いえいえ、そんな汚い扇私のではありません。」
女神はとうとう怒り、大きく手を叩きました。
すると女神の使いの狐が現れました。
「お前、このへそ曲がりを懲らしめて根性を叩き直してあげなさい」
「かしこまりました」
狐とコダルマの立ち回りになります。
乱闘の末、コダルマは降参しその場にへたり込みます。
女神は言いました。「お前!その曲がった腹を真っすぐに正しますか?」
「はい。反省します。どうかご勘弁を」コダルマは謝ります。
それを聞くと女神は扇をコダルマに返し去って行きました。
コダルマはホッとすると、舞を舞います。
・・・と、手が滑って扇を落とします。
すると・・・・狐が出てきて・・・「あ!!!」

お後がよろしいようで・・・テケテンテンテン・・・

その2 | その3

平成20(2008)年 酉の市 「金の扇、銀の扇」※子雀

雀の里ではお囃子が盛んに行われています。今日もおかめが舞いのお稽古をしていました。

調子よく踊っていましたが、途中で扇を落としてします。すると、いたずら狐が現れて扇を持っていってしまいます。
おかめが困っていると、女神様が現れます。女神は金の扇を取り出して見せると言いました。 
「お前の探しているのは、この金の扇か?」
「いいえ、違います」 おかめは正直に答えました。 
「では、この銀の扇か?」
「いいえ、それも違います」 
「ではこの普通の扇か?」おかめが落とした扇を見せました。
「それです!それこそ私の扇です」 
女神は扇を返すと言いました。 
「お前は正直な良い子ですね。褒美に金の扇と銀の扇をあげましょう」 
女神は金の扇と銀の扇を渡すと帰っていきました。

おかめが女神からもらった扇を眺めていると、モドキがやってきます。
モドキはおかめの持っている扇を見ると尋ねました。
「おいおい、その金の扇どうしたんだい?」 
おかめが事の成り行きを話すと、モドキは自分もやってみることにします。

モドキは舞いを舞うと扇をわざと落として様子をうかがいます。 
すると、また狐が出てきて扇を持っていきました。続いて女神が現れます。

女神はおかめにしたように、金の扇、銀の扇と次々と取り出すと
「これはお前のか?」とモドキに尋ねます。
ところが欲張りなモドキは「はい、自分のです」と次々に嘘をつきます。
女神はついに怒って使者を呼びます。すると使いの狐が現れます。 
「お前たち、このへそ曲がりを懲らしめて根性を叩き直してあげなさい」
女神は狐にそう申し付けると帰っていきました。

狐たちはモドキを睨みつけると追い掛け回します。逃げるモドキ。
乱闘の末とうとうモドキは降参します。 
「ごめんなさい。もうしません。どうかご勘弁を」 
狐たちは顔を見合わせうなずきます。
いたずら心のある狐は、有り合わせのものでモドキに仮装させるとユーモアたっぷりに帰っていきます。

後半

平成20(2008)年 酉の市 「御神酒泥棒」

雀の里の熊野神社はいつも掃き清められ、御神酒が供えられております。

ある日、モドキが神社を通りかかりお参りをします。
二礼二拍手一礼をすると、お供えの御神酒に目が留まります。
「うまそうだな・・・」 
我慢できなくなりお神酒を飲んでしまいます。
全部飲み干してしまうといい気分で帰っていきました。

ところで雀の里には働き者の町内役員の岡崎がおります。
今日も神社の掃除に訪れました。
境内を掃いていると御神酒が空なのに気付きます。
疑問に思いながらも奥から酒をもってきてお酒を補充します。 
「よし、これでいいな」 
神前を整えると満足して帰っていきます。

しばらくしてお神酒に味を占めたモドキが再び現れます。
今度はおかめを連れてきます。
二人はご神酒を飲み始めます。酒はすぐ空に。
モドキはいい気分になり踊り出します。と、足を滑らせ転びます。
転んだ先に酒の瓶を発見します。
「お~い!お酒みつけたよ。これも飲もう」二人はまた飲み始めます。
しばらく飲んで二人は帰っていきます。
その際にモドキは自分の手ぬぐいを忘れていきます。

再び岡崎が神社を訪れますと、_前の異変に気付きます。
しかも予備の酒瓶もありません。
「大変だ。よし、警察を呼ぼう」岡崎は警察に電話をかけます。
呼ばれて登場したのは犬の警官です。
岡崎は警官に事件の内容を伝えて帰っていきます。

警官が捜索しているとモドキが手ぬぐいを探しにやってきます。
警官に気付かれ、追いかけっこが始まります。
立ち回りの末とうとう捕まってしまいます。
警官はモドキを呼んで犯人を引き渡すと帰っていきました。

岡崎がモドキを叱りつけていると、おかめが様子を見にやってきます。
おかめはモドキが捕まっていることに気付くと、岡崎に酒を飲ませて酔いつぶれたところでモドキを助けようと考えます。

おかめは色目を使って岡崎に近づくと一緒に酒を飲もうと誘います。
女好きな岡崎はすぐに誘いに乗ります。
おかめは岡崎に酒をたくさん飲ませると舞いを舞うように勧めます。
岡崎は舞いを舞うと酒が回ってついにはその場に寝込んでしまいます。

おかめは岡崎が寝たのを確認するとモドキを助け出します。
いたずらな二人は岡崎を箒に縛りつけると頭を叩いて起こします。 岡崎が起きると、二人は残りの酒を手に取り岡崎をからかいながら帰っていきます。
岡崎は縛られながらも得意の踊りを披露しながらユーモアたっぷりに二人を追いかけていきます。

舞台はここで終わりますが、酒を飲んだ二人は後日、役員さんにこっぴどく叱られましたとさ・・・。

※この物語はフィクションです。くれぐれも人様の酒を無断で飲んだりしませんように。

モドキ・・・可笑しみ役を総じて「モドキ」といいます。 ひょっとこ・岡目・笑い面・カエル・だるま面などがこれにあたります。
岡崎・・・・ひょっとこに似た面で口の動くものを特に「岡崎」といいます。本来は神主役として用いますが、本作では神社に関わる者として登場させています。

その2 | その3

平成19(2007)年 酉の市 「子狐と雀の里の子供達」※子雀

昔々、雀の里に仲のよいオカメの姉妹がおりました。
ある日、二人が羽根つきをして遊んでいると、山から一匹の子狐がおりて参りました。
子狐は二人の様子をしばらく見ておりましたが、自分もやりたくなり思わず飛び出してしまいます。
驚いたオカメの姉妹は、羽子板を忘れて逃げてしまいます。

姉妹は里の池で釣りをしていた男の子(モドキの子)をみつけると狐のことを話しました。
モドキの子は
「分かった。おいらにまかせろ」と言うと、オカメ達に案内させました。

モドキの子は狐を見つけると
「おい!お前。 山へ帰れ」と言いました。
「いやだよ!」と子狐。
「お前が嫌だというのなら、腕ずくでも山へ返すぞ!」と言います。
「よし!来い!」

モドキと狐の喧嘩が始まりました。

激しい立ち回りの末、勢いあまって
ゴツンッ!
お互い頭をぶつけて引き分けに・・・

「ねえねえ!もう一回やろうよ!」
子狐はチャンバラごっこが気に入ったようです。
「もうお腹が空いて動けないよ」とモドキ。
「それなら、おいらが田植えをしてお米を採ってきてやるよ、お前は見てな」
そういうと田植えの舞を始めます。

子狐はお米をモドキに渡すと山へ帰っていきました。

モドキの子はお米をもらい喜びの舞をしながら帰っていきましたとさ

後半へ

平成19(2007)年 酉の市 「花見酒」

雀の里は花盛り。
二人のモドキがお花見にやって来ました。

「おい、ここで花見をやろう」
お酒の道具と肴をどちらが持ってくるかで一悶着。
結局それぞれが持ってくる事に・・・。

酒盛りが始まります。
「ジャンケンして勝った方が飲もう」
「よし。ジャン・ケン・・・・」
そうこうしているうちに、もう1本空いてしまいました。
「おい、もう1本持ってこいよ」

お酒を取りに行くとオカメをみつけます。

「おいおい!女がいるよ!」
「何!連れて来よう」
オカメを誘って酒盛りの再開です。
酒が進むと、モドキが舞を舞います。

落とした扇をオカメが拾うと、今度はオカメが舞をします。
オカメは舞終わると
「旦那様が待っているので、これで失礼します」と帰ってしまいます。

「おいおい、まだいいだろっ」とオカメを追うモドキ。

すると狐が現れてモドキ達は慌てて逃げ帰ります。
狐は一舞すると連れを呼び戻し酒の肴を持っていかせます。

よく見ると、先ほどのオカメに尾っぽが・・・!

こうして狐の夫婦は帰って、仲良く晩酌をしたのでした。

後半へ

平成13(2001)年 祭り囃子の集い 「雀の里の鬼退治(子雀危機一髪)」

ある日、雀の里の子供ふたり(もどき)が遊んでいると、時折雀の里を脅かす鬼に出くわしてしまいます。不運にもひとりが鬼に捕まってしまいます。どうにか難を逃れたひとりが、思案の末、「雀の里の神」に助けを求める事にしました。社に向かいお願いをすると神の使いの「天狐」が現れます。天狐の舞いに続き、「雀の里の神」が登場。「もどき」は鬼の所へと案内を致します。
その頃、鬼は捕まえた「もどき」を前に、上機嫌で酒盛りをしています。そしていよいよ捕まえた「もどき」を喰ってしまおうという算段ですが、中々上手くゆきません。と、そこへ「雀の里の神」が登場します。激しい戦いの末に「雀の里の神」が鬼を成敗して、めでたし。めでたし。

後半へ

平成10(1998)年 祭り囃子の集い 「雀の里のいたずら狐」

ある日、雀の里のとある夫婦(おかめとモドキ)がいつものように野良仕事にやって参ります。ひと仕事をし、腹が減ったので弁当を広げますが、そこに悪戯な二匹の野良狐が登場し、折角の弁当を盗んだりと暴れまわります。「これはたまらん。」とモドキが雀里命(すずめのさとのみこと)に助けを求めます。雀里命と野良狐の力の差は歴然としており、野良狐たちは成敗され、再び雀の里に平和な日々が訪れました。 めでたし、めでたし。